北部九州の中央に位置する日田は杉に囲まれた山紫水明の盆地で、江戸時代には幕府直轄の天領として大いに栄えました。明治時代には豊富な森林資源を生かすため国の殖産興業として工芸学校が創設され、特異な木工産地として形成されてきました。

　株式会社新象は、工芸学校の卒業生である、漆芸作家の熊谷恒雄により、〈新象〉の前身となる新象工芸社が産声を上げたのは1952年のことでした。いち早く時代の流れを読み1957年には応接椅子の製造に進出。以来、ソファーオンリーの専門工場として企画、モデリング、商品作りを一貫したシステムにより、すべての商品を自社内より生み出してきました。

　創業者が作家であるが故、社名の新象は「無から有へカタチを象す過程」を理念として名づけられており、そのこだわりはデザインにも反映してきました。1952年より今日、めまぐるしく変わり行く現代においてもデザインは不偏のものであるとし、日本人が培ってきた自然と共生した美しいデザインを持ち続け、高いデザイン力のための研鑽に励んできたことと、職人の熟練の技とハイテク機械の融合した完成度の高い商品は、海外にも評価をいただいています。また、環境や安全に配慮した「国産家具表示認定事業者」と「合法木材供給事業社認定」に家具団体の日本家具産業振興会より指定を受けたメーカーであることにより、お客様に安心して使っていただけるソファを提供できると考えています。

　北欧のコンセプトを日本の生活様式の中に取り込み発展させたオリジナリティ溢れるフォルムと、人間工学に基づいた快適な座り心地。優美で精巧な木材加工と多重構造のクッションによる密度の濃いソファにより、〈新象〉だからこそ作れる一級品と言われるよう努力いたしております。

　職人の技によるシンプルで堅牢な造り。それでいて寛ぎと快適さをも備え、他にない心地良さで至福の寛ぎへと誘ってくれる。そんな永く愛される国産の〈新象〉のソファを、皆様に提供させていただきます。